電子趣味の部屋

電子系のガジェットやアプリ開発等の趣味の話題を書いてます

常時稼働の自宅サーバを Raspberry Pi 4B から CHUWI HeroBox にしました

CHUWI HeroBox

今まで常時稼働の自宅サーバにRaspberry Pi4 ModelB 4GBを使用していたのですが、LAMP環境やJava等のよくある環境ならともかく、少しマイナーなことをやろうとしても、RaspberryPi用のパッケージが無かったり、ソースをmakeしてインストールしようとしても素直に出来ずに苦労することが多くありました。
また、デスクトップ環境でいつでもChromiumでWebを見たりThunderbirdでメールを見たりと便利だったのですが、ちょっと遊ぼうと思ってEclipseを入れても最新バージョンには対応してなく苦労して起動してもプラグインのインストール画面でエラーが起きたり、他にもDebian用のパッケージがあると思ってもやはり素直にインストールできない場面が多々ありました。

自宅サーバと言ってもGitでのソース管理以外はサーバらしい使い方をしてるわけではなく、元々思いついた時にすぐに試したり遊んだりできることを目的としてました。
Linuxで使うにしてもx86の環境が一番対応しているものが多いので、Raspberry Pi 4Bに代わるなるべく小型で省電力なものを探してました。
始めはAtomのX5かX7で探していたのですが、調べていくうちにCHUWI LarkBoxや中華ノーブランドのM1Tが気になりました。評価を見るとどちらもこの大きさに詰め込んでるせいかアイドル時こそ静かなものの、少し負荷をかけるとファンがすぐにうるさくなるようです。
M1TはAliexpressの方がSSDの容量やCPUが選べる(N4100かJ4125)ので抵抗が無い方はそちらの方が良いと思います。同じ仕様でも3割くらい安く買えます。
このように見ていくうちにCPUはCeleronのN4100かJ4125の機種がターゲットになりましたがなるべく低電力の方が良いのでN4100で探してました。

ベンチマークではN4100よりJ4125が20~30%高いようですが、TDPがN4100は6WでJ4125が10Wです。基本速度もN4100が1.1GHzでJ4125が2.0GHzなのでアイドル時の電力も発熱もN4100の方が少なく済みます。最高周波数はN4100が2.4GHzでJ4125が2.7GHzです。

とにかく小さいほうが良いと思って探してたのですが、筐体が小さくなるとどうしても排熱が問題になってファンがうるさくなるようです。
そこでVESA規格のアタッチメントが付属してモニタの裏に付けられるものがあることに気付き、ここなら邪魔にならないと思ってたところ、ファンレスでちょうど良いCHUWI HeroBoxを見つけました。
結局初めに思ってた大きさや予算がオーバーするものの、Amazonで2500円OFFのクーポンもあったことにより、CHUWI HeroBoxに決めました。

CHUWI HeroBoxを使ってみて

始めは試しにWindowsで遊んでみると、予想以上に快適に動作したのとディスクが256GBもあるので、Windowsは削除してLinuxにするのがもったいなく思いました。
そこで仮想環境でLinuxを使用して固定IPを割り振ってLAN内からアクセスできるようにしようと思いました。この方法だとインスタンスをいくつも起動できて便利です。
Linuxで上手くできなかったデスクトップ用のソフトもWindowsなので、普通に動作するので使い勝手も向上しました。これで仮想環境のLinuxはデスクトップ環境は必要ないので、少ないリソースで動作させることができます。

どうせなら普段はキーボードやマウスは置かないつもりなので、Windowsもリモートで接続したくてWindows10自体をHomeからProにアップグレードしました。
Windows10発売初期の安い時期に何かのパーツと一緒に買っておいたDSP版がここで役に立ちました。Proのプロダクトキーを入力すると自動的にアップグレードが始まり、クリーンインストールする必要はありませんでした。

普通に使用する際は快適ですが、3Dはやはり苦手でSkyrimが標準画質では厳しく、低画質設定では普通に遊べるくらいです。

動作電力はアイドル時3.1W、通常動作時10Wいかないくらい、最大13W以上はまだ見たことありません。
Raspberry Pi 4B はアイドル時2.3W、通常動作時8Wいかないくらい、最大12W以上はまだ見たことがないくらいで、CHUWI HeroBoxはこれより1,2Wのレベルの少し高いくらいのレベルなので、消費電力もそんなに気にしないで済みそうです。

最終的にWindowsのデスクトップ環境に加え、複数のLinux環境が使用でき、24時間稼働させても気にならないくらいの消費電力も少ないの環境を手に入れることが出来たので、大変満足しています。

CHUWI HeroBoxの仕様

OS Windows 10 Home
CPU Celeron N4100
4コア4スレッド
4MBキャッシュ
1.1〜2.4GHz
メモリ 8GB
ストレージ 256GB SSD
Wi-Fi 802.11b/g/n, 802.11a, 802.11ac
インターフェイス USB Type-C、3.0 x 2 、2.0 x 2、HDMI、VGA、有線LAN、Micro SD、Bluetooth4.0
サイズ(実測値) 幅:188mm
奥行:140mm
高さ:32mm
重量(実測値) 492g


イースの話

予約開始日から予約していたBEEPから発売された8801mkIISR版をX68000へ移植したイースI&IIが届きました。
最後まで遊ぶかは別にして、イースが好きなのと、ただX68000で遊びたい気持ちで買ってしまいました。
所有している機種がCompactなので3.5インチ版です。

まだ動作確認程度しか見てないので、レビューではなく、個人的なイースの話です。

最初にイースを遊んだのはMSXでした。1~3までクリアまでしました。
ファルコムのゲームはそんなにディスクアクセスが遅いからと言って煩わしくなく遊びやすかったと思います。
後にファミコンで1だけ遊びました。
その後しばらくしてからPSP版のイースI&IIクロニクルズで遊びました。
元々MSXとファミコンで遊んでたので、当時はFM音源の素晴らしさは分かってなく、PSP版でFM音源を聞いた時は感動しました。
iOS版のイースクロニクルズも買いました。Iはクリアしましたが、IIはオープニング観賞用になってしまってます。
このようにイースはI~IIIまでしかまともに遊んでません。IVは携帯でやったような・・・

今回せっかく買ったので、久しぶりにクリアまで遊んでみたいと思います。

イース I & II Chronicles - PSP

イース I & II Chronicles - PSP

  • 発売日: 2009/07/16
  • メディア: Video Game
イースI&IIクロニクルズ Windows8対応版

イースI&IIクロニクルズ Windows8対応版

  • 発売日: 2013/03/22
  • メディア: DVD-ROM

MSXのこと

久しぶりにFS-A1STで遊んでいまして。昔のことを色々思い出しました。

中学生の頃に2年生だったかな?初めて買ってもらったのがMSX2でした。
機種は珍しい三菱電機のML-G30でした。
父親が知り合いのツテで展示品だったものをモニタ込みで格安で購入したようです。
本当はFS-A1FかHB-F1XDを希望したのですが、外部スロットが1つしかないML-G30にがっかりした記憶があります。
この機種はPC98のCバスのような内部スロットが2個あったのですが、仕様は他のスロットと全く同じことが分かり、FC-PACを殻割して基板を直接挿して使用していました。
外部+内部で合計して3スロットあり、ぎゅわんぶらあ自己中心派1と2+FM音源と他の機種ではそのままできないようなことも可能でした。

ゲームはぎゅわんぶらあ自己中心派の他にはグラディウス、レイドック、ザナドゥ、ハイドライド、イース123、大戦略、ウィザードリィ、ウルティマ4をやってました。
忘れてるのもいくつかありますが、ファミコンもあったので、思い返すとMSXのゲームはそんなにやってなかったようです。10年ほど前にHB-F1XVを手に入れてからの方が色々遊んでいます。
当時は中学生でしたのでお金もそんなになく、ディスクステーションや雑誌のプログラムを打ち込んで遊んでる方が多かったです。
少しですが自分でもプログラムするようになり、『MSXで遊ぶ! z88dk(C言語) 2020年版』で作ったゲームは自分のチュートリアルの意味で新しい環境で開発する際の題材にしていると書きましたが、原点はMSXのBASICでした。
キャラが〇、金塊が◆、壁が■で表示されるテキストのみで作ったゲームです

こんな感じのゲームでした。
翌年にMSX2+が発売したのですが、いいなとは思ったものの不思議と欲しいとは思いませんでした。
買い替える金があったらゲームを買いたいって思ってましたね。

そんなMSXも高校に入るとだんだん遊ばなくなり、3年ほどで飽きたような気がします。
自分にとって高校はパソコンはあまりやらない時期であり、全盛期を過ぎて十分に安くなったPC-8801MRを中古で買ったりもしましたが、これもあまり遊ばないですぐに押入れ行きになりました。(その割には例のパズルゲームもPC88で作り、某雑誌に掲載されたりしています。)
次にパソコンを本格的に使うのは大学入学時に買ったPC-9801BXになります。

blog-e.uosoft.net


レトロゲームやそのハードやプログラム等の裏話が好きな人は絶対に読んでもらいたい本

久しぶりに本の紹介をします。

最近はあまり自分にとってインパクトのある本がなかなか無かったのですが、久しぶりに興味深い本を見つけたので紹介します。
特にレトロゲームやそのハードやプログラム等の裏話が好きな人は絶対に読んでもらいたいです。

伝説のアーケードゲームを支えた技術


1971年のコンピュータスペースから1989年のキャメルトライまでのアーケードゲームで使用された技術が開設されています。
ただの読み物と思って買ったのですが、実際は技術書に近い内容でした。
この手の本にありがちな技術や仕様の概要を説明して終わりではなく、実際のハード的な仕様やソフトウェア部分の手法の詳細な解説がされており、かなり踏み込んだ内容になっています。
逆に言えば、ある程度ハードやソフトの知識がない場合はよくわからない内容だと思います。

ファミコンの驚くべき発想力


伝説のアーケードゲームを支えた技術と同じ著者の本です。
ファミコンのハードやソフトウェアの開発技術に関した内容となっています。
こちらはさらにほとんど技術書です。丸ごとファミコンの仕様書にもなりそうです。
現在でもオープンソースの開発環境でファミコンのゲームを作れますが、その際にも役に立つ情報が満載です。

3Dプリンタ ZONESTAR Z6 メインボードのアップグレード

ZONESTAR Z6のメインボードをアップグレードしました。

元々ATMega328Pを使用したZONESTARのZMIBが搭載されているのですが、TM32F103RCT6(ARM Cortex-M3)を使用したZM3E2に交換しました。

AliexpressのZONESTAR Official Storeから購入しました。
ファームウェアはオープンソースのMarlinで他のメーカーの3Dプリンタでも使用できますが、購入時にメッセージを送ると、ZONESTAR Z6にカスタマイズされたファームウェアのバージョンを送ってくれます。

メインボードをアップグレードしても出力した構造物の品質に変化がありませんが、いくつか良くなった点がありました。

まだ1週間ほどしか使用してませんが、すぐに気が付いた良くなった点を挙げます。

ファイルの選択が快適に

ZMIBではまで印刷時のgcodeファイル選択画面でカーソルを移動させるとやたらと待たされたのがZM3E2では早くなりました。
まだラグがあるが、全く違うと言っていいレベルで快適になりました。

冷却ファンの回転速度を調節できるようになった

ZMIBでは冷却ファンの回転が50%以下では止まって、51%以上で動くといった感じで回転速度を細かく調整できないような動きをしていましたが、ZM3E2では%に応じて回転速度も調整できるようになりました。

タッチスクリーンが使用できるようになった

ZM3E2はタッチスクリーンのコネクタがあったので、追加しました。
タッチスクリーン側にもコントローラがあり、本体とはシリアル通信でgcodeをやり取りしているようなので、同じような方式なら別のメーカーのスクリーンも使用できそうなので、今度試してみようと思います。

ホットベッド使用時の不具合解消

これは個体差の問題だと思いますが、ZMIBではホットベッドを高温にした場合、本体が再起動してしまうことがあって、40度以下でしか安定して使用できませんでした。
ZM3E2は100度でも安定して動作するようになりました。

全体的に安定性が向上

ZMIBではホットベッドの問題の他に動作中に再起動したりフリーズすることがあったのですが、ZM3E2ではまだそんなケースは無く、安定して動作するようになったと思います。
CPUがATMega328PからTM32F103RCT6になったことにより、処理に余裕が出たためだと思われます。


普通に使用する場合は、ホットベッドの問題が発生しなければ必ずしも交換する必要はありませんが、ファイルの選択が快適になったことはこの機種を使用していると大きなポイントだと思います。
他にも全体的に安定性が向上しているので、興味がある場合は交換することをお勧めします。

3Dプリンタ買いました4 ZONESTAR Z6

以前の記事にも書きましたが、da Vinci nano wが故障し、サポートに連絡したら保証の範囲か届いてみないとわからない。保障の範囲でない場合は修理を断ったとしても往復送料と診断料で2万円は支払わないといけない、修理する場合は更に1万円以上かかりそうで、購入時の価格を上回ってしまうとのことでした。
保証の範囲内かどう判定されるかわからないので送るのは結構ギャンブルだと思いました。
このサポートの悪さとランニングコストの高さから修理せずに処分し、ZONESTAR Z6を買いました。

正確にはヒートベッドを搭載した Z6FB というモデルです。
国内で販売してる店が見当たらず、AliexpressのZONESTAR Official Storeから購入しました。
セールの時に通常より10%ほど安く、送料込みで16,800円ほどでした。

最大造形サイズは一辺が150mmの立方体ですが、Y軸がベルトのつなぎ目に当たり、14cmしか稼働しませんでした。
XY軸の最大速度は100㎜/秒です。
オープンデザインのRepRapをベースとしているので、スライサーは色々なものを使用することができます。特に本体に付属の物はありませんでした。
メインボードのCPUはATMEGA1284Pで、ファームウェアはオープンソースのMarlinを使用しているようです。

とりあえず、造形結果です。

それぞれ高さは、モアイ7cm、船5cm、XYZキューブ2cmのモデルです。
基本印刷速度は100㎜/秒で印刷しました。
Simplify3Dの設定で外壁部分は60%と設定して60㎜/秒前後ですが、インフィル部分は100㎜/秒で印刷されてます。
正確に時間を測ったわけではありませんが、同じモデルでもEasythreed K2da Vinci nano wの半分以下の時間で造形されました。
船のモデルを見るとこの速度では若干糸引きが目立ちますが、モアイやXYZキューブを見るとda Vinci nano wより滑らかに造形されました。

このように2万円以下の価格ながら3万円近い機種を超える高品質の出力が行える機種ですが、中国製品にありがちというか、安定稼働させるまでいくつか苦労がありました。
まずSimplify3Dで出力しても、CuraでスライスしたモデルをEasythreed K2で出力したときのように積層が目立ち、結構ガタガタでした。これはY軸にシリコングリスを塗ることで解消されました。初めはすぐに黒くなったので、3日くらい毎日ふき取って塗りなおしたところ、今回の画像の様に安定した造形ができました。
次にノズルが過熱されずにエラーが頻繁に発生しました。ヒーターに繋がる端子をいじってたら直ったので、接触が悪いようです。一度直してもたまに発生するので断線してると思います。ショップに連絡したら替えのホットエンドを買えるだけの金額のクーポン(と言っても1,000円ほど)をもらえたので、ついでに2個注文しました。
最後にホットベッドを使用すると数分で再起動してしまいました。しばらく使用すると、完全に加熱されなくなり端子が取れました。接触が悪かったようです。こちらは直接触れる場所ではんだ付けしてあったので、はんだ付けしなおしました。その後ホットベッドを使用しても再起動することは無くなりました。

このように初めはいくつか問題があるので、初めて3Dプリンタに手を出す方にはお勧めできませんが、安定稼働するようになると、高性能の機能が低価格で手に入るので、3Dプリンタに慣れてる方にはお勧めできる機種だと思います。

今までPLAしか扱ったことがありませんが、ホットベッドが使用できるようになったので、ABS等の他の素材にも手を出してみようと思います。

ATMEGA1284Pのメインボードでも特に問題はありませんが、ファイル選択のレスポンスが遅かったりするので、ARM搭載のメインボードを注文してみました。
どこまで変わるかわかりませんが、届いたら色々試してみたいと思います。

Simplify3Dを使用したらEasythreed K2が化けました。

色々作っているとサポート材を除去するのが意外と面倒になりました。
da Vinci nano wでXYZprintを使用して出力したものはすぐに除去できて、除去後もほとんど残らなかったのが、Curaではサポート材を除去するのが大変で、さらにどうしても1階層が残ってるような感じでそれを取るのも大変でした。
XYZprintに慣れたら結構大きな問題だったので、有料だけど評判の良いSimplify3Dを使用してみることにしました。

結果として、XYZprint並みに除去しやすく、後の残らないサポート材が出力されるようになり、大変満足できました。
またそれより想定外のことがあり、Easythreed K2の機種自体の品質の差だと思ってた造形の仕上がりが大きく改善されました。
まず、Curaの出力を見ると、結構ガタガタだとわかります。

それがSimplify3Dだと下の様になりました。

写真だと拡大されて結構積層が目立つと思いますが、それでも整ってることがわかると思います。これはda Vinci nano wの出力と遜色ないレベルです。

写真では拡大されて見えて粗が目立ちますが、実際は一辺が2cmの立方体なので、肉眼ではほとんどわからなく、非常に滑らかに見えます。

Simplify3Dが149ドルで、Easythreed K2が約12,000円なので、足すとda Vinci nano wと変わりない価格になるので、初めて買う人はda Vinci nano wの方が良いかもしれませんが、Simplify3Dは注文済みのZonestar Z6でも使用するので、複数台使用する場合は損は無いと思いました。

前回の記事にも書きましたが、Curaでもモデルや設定によって大きく変わったり、Curaの方がSimplify3Dより出力結果が良いという人もいるので、機種との相性もあると思います。

形状が違うだけで基本機能がほぼ同じと思われるEasyThreed X1に冷却ファンを追加すると同じ結果が得られると思うので、EasyThreed X1を使用している方にはSimplify3Dをぜひ試してみることをお勧めします。