SHANLING M3Sのボリュームが壊れてしまい、押したまま戻らなくなってしまいました。修理のため中国まで送ったため、いつ戻るかわからない状態に。でも、バランス環境で聴きたく、ついONKYO rubato DP-S1Aを買ってしまいました。
実は過去に旧機種のDP-S1とXDP-30Rも所有したことがあるのですが、XDP-30Rは自分には低音が強すぎて好きになれず、DP-S1はフラット傾向でバランスは良く、1つ1つの音もXDP-30Rよりクリアで良かったのですが、全体的におとなしく感じあまり楽しく聞けず、すぐに手放してしまいました。両方ともオークションで中古を購入し、そのままオークションで手放したので、ほとんどマイナスにはなりませんでした。その後、SHANLING M3Sを買った次第です。
このことからはじめはDP-S1Aを買う気は全く無く、AK70MKIIの中古を狙っていたのですが、意外に評判が良く、旧機種と比較してなかなか値下がりしないので気になり始め、ヨドバシカメラで試聴したところAK70MKIIよりギターのディストーションサウンドが気持ちよく聞けたので、早く欲しくなりその場で購入してしまいました。
音質はDP-S1と全く違います。音が太くなり、つやのある滑らかなサウンドに。だからと言って解像度が低く感じるわけでもなく、むしろさらに向上しています。このことにより、弦楽器が非常に心地よく聴こえます。
バランスは割とフラットだったDP-S1と比較して低音が少し強くなってます。ベースやバスドラム等の低音の楽器でもアタックから減衰まで音の強弱が良くわかり、目の前で聴いているような感覚で、個人的に低音を強調するのは好きではなく、フラット傾向が好きなのですが、この 強調のしかたはアリだと思いました。(強調とは言ってもそこまで強いわけではなく、中高音が割とフラットなので、それと比較して少し強くした程度)
中高音もDP-S1と比較するとそれぞれの音に倍音が加わって音が太く迫力が出た感じです。アナログ的な艶も感じながら、解像度も高いのも感じ非常にクリアです。特にギターのオーバードライブやディストーションのサウンドは心地良く、ずっと聞いていたくなります。
どちらかというとXDP-30Rに近いバランスなのですが、低音に注力したようなXDP-30Rよりその質を全音域に渡って確保したような感じです。
自分もそうですが、旧機種で落胆した人は一度忘れて新しい気持ちでDP-S1Aを試してください。見た目は同じでも音質は全く違います。
レビューで買ってもいない人が、同じDACとオペアンプを使用してるからあまり期待できないようなことを書いてますが、アンプいじりの経験から同じICを使っても回路やコンデンサ等の別のパーツでいくらでも音は変わることを知ってます。
DP-S1Aは使い始めは音が籠ってました。この現象が出た方はすぐにダメ判定しないでください。これはOS-CON(導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ)を採用したことによるもので、OS-CONは電気的な特性上安定するまで時間がかかります。一晩エージングするだけで印象は変わると思います。
本当はSHANLING M3Sとの比較を書こうとしたのですが、手元に無いと意外と音を忘れてて書くことができませんでした。SHANLING M3Sも大変気に入ってたので、音の傾向は違えど、音質の満足度が同等だと思います。SHANLING M3Sが修理を終えて戻ってきたら、どちらかが室内用でどちらかが持ち歩き用になると思います。そして、SHANLING M2SがUSB DAC専用になりそうです。(SHANLING M1はオークションに放出してしまいました)